母の方針。

極めて私事ですが・・・
今日1日は、母の病院でインフォームド・コンセントを受ける日でした。
インフォームド・コンセントとは、
電源コンセントのことではないっすよ。
これまで、いろいろと検査を重ねてきた結果を総合的に見て、
これからどのように治療していくかを医師と話しあうということで、
おさらいをしておくと、母は、先々月、甲状腺腫瘍(良性)の切除をするために、
神戸の隈病院にかかってたら、そこの麻酔医が、呼吸音に異常を感じ取ったのが始まり。
これは怪しいということになって、レントゲンを取ると、確かに陰がある。
総合市民病院に行って、CTを取ると、左肺2箇所に陰。
これらが腫瘍であることは間違いないが、良性か悪性かを調べるために、
気管内視鏡を飲むという大変な検査をしてみると、やはりひとつは悪性であることが判明。
ところが、もうひとつ、上肺に小さな陰。これはまだわからない。
PETという検査をしてみたが、転移の可能性は非常に少ないことも判明。
で、先週、最後の検査として入院して上肺の小さな陰を、今度は外側から針でつついて
細胞をピックアップするという”カンタンな”検査をしたが、
これがまた難航して、通常30分くらいで終わるところが、
2時間弱かかって終了。
母は結構大変な目にあった。
その最後の結果が出たので、今日のインフォームド・コンセントとなった。
最後の検査の結果は、白。
といっても、どうやら、腫瘍細胞がちゃんと採取できてなかったような感じ。
こういうのを、偽陰性っていうんだって!
というわけで、とにかく下葉(肺)は切除、上葉にある小さい腫瘍は、
未だ良悪判定できず、という形で、下葉切除時に、一部切除にて、検査する。
こういう結果になった。
ちょっとおかしいなって気がしたのは、内科医と外科医が、
役割分担といってしまえばそうなんだけど、
「はい、ここからは外科の領域。」
「はい、ここから内科医から依頼を受けました。」
みたいな、なんだかセクショナリズムを感じてしまったこと。
おーい、一人のディレクターかプロデューサーが総合的に仕切ってよう!
みたいな感じ。
手術は1ヵ月後。
想定してた時期よりもかなりずれ込んだので、
それまでゆっくり養生したら?温泉でも行こうよ。
母にはそういった。
咳も痰も出ないし、なんの症状もないまま、
ただただ肺に癌があると診断された母は、
未だに首をかしげて
「なぁーんかヘンな感じ。食事もおいしいし、どこも悪いと感じないのに・・・」
先生にそういうと、「自覚症状があるなんて事になってたら、
それはもう、遅すぎる時期かもしれない」
ははー!なるほど。第1期のAかBってステージでよかった。
それでも、術後5年間の生存率は90%に届かない。
そう言われて、すごく重いものを感じた。
母は73歳。
後何十年か、癌細胞と上手く共存していけたら、
苦しいとか痛いとか、そうなりさえしなければ、
癌と共に生きていく、それでいいのではないか?
そんな風に思ったのでした。