兄親娘。

昨夜の深夜バスに乗ってやってきた兄と娘たちが朝着いた。
ところが、母は、昨日はあれほど起きてたのに、
今日はまた眠りっぱなし。
10時前に目を覚まして、
顔拭き、歯磨き、トイレ、スープ、薬を済ませたものの、
その後F看護師が来て、身体拭きや
諸々の処置をしてくれている間もうつらうつら。

午後になってもずーっと眠ったまま。
私はいったん大阪の自宅に荷物を取りにいってる間も
眠ったまま。
せっかく兄親娘がきてるのに。

夕方5時過ぎに帰った私は、
そぉーっと母に話しかけて起こした。
「お兄さんと娘たちが来てるから、お話しよ?」
母は、私をジィーッと私の顔を見て、
「上の娘か下の娘か?」
ととぼけたことをいう。
「私よ!」
そういうと、
「最近、お前がどっちかわからんようになってきた…」
さらに、
「私の鞄の中に、食べ物入ってるねん。
あれ、H実の分やからな、探してきて…」
夢うつつとは、こういうことをいうのかな?

母を半身起こしてお茶を飲ませて、痰を吸引して、
林檎を2かけ食べさせたら、
「しんどい」
と言って、また横になって眠り始めた。

夜はカレーを少し食べさせてみたが、
「カレーの味がしない」と嫌った。
ベッドの上に座ってお茶を飲んで、エンシュア・アイスを2個食べた。

兄が帰るときには、一瞬目覚めて、
「気をつけて…」
と目をつぶったまま言った。