出張。

日曜日だけど、どうしても出張する必要がありました。
昼前後の2時間だけ、病院で過ごし、
母の様子を確認してから、東京に向かいました。

母のベッド横にいるとき、それまでボォーッとしてるかに見えた母が、「あんた、しっかりしぃや。Yちゃん、頼んだよ・・・」
と、末期のような事を言い出すので、
「そんなん、まだちょっと早いよ!」と言ってやりました。
さらに、病室を出るとき、
看護師さんから、何かあったら電話しますと、
重ねて言われたことが、よほど急転する可能性があるのかな?
と不安に思いながら、新幹線に乗りました。

電車の中で一人になってはじめて、
しみじみと母のいなくなった世界を想像するにつけ、
寂しく、辛い気持ちが募ってきたんです。

夜、仕事。
一応役割は果たすも、気はそぞろで、覇気も出ません。

何度か母の携帯を鳴らし、
やっと出てくれたその声は、生気がなく、
でも、一応、変わりなく生きているということで、
一晩過ごしました。